予定表が埋まっていると、なんとなく安心する時期があった。
空白があると、損をしているような気がしたからだ。
でも最近は、あえて何も入れない時間を残すようにしている。
詰め込んだ一日は、案外何も残らない
朝から夜まで予定を並べると、一つひとつは確かにこなせる。
ただ、終わったあとに振り返ると、どれも急いで通り過ぎただけのような感覚になる。
次の予定が頭にあるうちは、目の前のことに半分しか集中できていないのだと思う。
時間を有効に使ったつもりで、実は体験の中身を薄めていたのかもしれない。
余白は、予定外のためにある
空いている時間があると、急な誘いや思いつきに乗れる。
疲れた日は、ただ休むこともできる。
予定どおりに進まなかったときの逃げ場にもなる。
そう考えると、余白は何もしない時間というより、選べる状態を確保している時間なんだと思う。
僕にとっては、それ自体がけっこう大きなメリットだ。
僕がやっている小さなルール
一日のうち、どこか一枠は予定を入れないと先に決めている。
週に一度は、夜に何も入れない日をつくる。
移動の前後には、少し長めの時間を見ておく。
どれも大したことではないけれど、これだけで一日の手触りがだいぶ変わった気がする。
埋めない勇気も、選択のひとつ
予定が多いことは、充実の証みたいに見えやすい。
でも、自分で使い道を選べる時間がどれだけあるかのほうが、僕には大事に思える。
もし最近、毎日が慌ただしく過ぎていくと感じているなら、カレンダーに一つだけ空白を残してみるのも悪くないと思う。
――一ノ瀬 雅


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