予定の空白を、先に守っておく
手帳に空白があると、人はつい埋めたくなる。
誘われたら断りにくいし、空いているなら行ける、と考えてしまうからだ。
でも僕は、空白そのものに価値があるのではないかと思っている。
空白は、何もしていない時間ではない
予定が詰まっていると、効率はよさそうに見える。
ただ、詰めた分だけ、移動や準備や気疲れという見えないコストも増える。
その合計を数えてみると、思ったより割に合わない日が多い。
時間とお金は、使った後で取り戻しにくい。
だからこそ、使う前に「これは見合うかどうか」を一度だけ考えてみるのも悪くない。
空白は、その判断をするための余裕でもある。
先に決めておくと、迷いが減る
僕は週に一日、何も入れない日を先に決めておく方法が合っていると感じている。
その日は誘いが来ても、最初から埋まっている扱いにする。
理由を細かく説明する必要はなく、「その日は難しい」とだけ伝えれば足りる。
断る理由を毎回考えるより、ずっと気が楽だ。
相手も、案外あっさり受け取ってくれることが多い。
こうして先に枠を守っておくと、予定を入れる側の自分にも主導権が戻る。
余白があると、選べるようになる
何も入っていない日があると、突然のおもしろい話にも乗れる。
逆に、疲れている日はそのまま休める。
どちらを選んでも、後悔が少ない。
埋まった予定をこなすだけの日々より、選べる日々のほうが、満足度は高い気がする。
これは大げさな話ではなく、小さな積み重ねの違いだと思う。
まず一日だけ、試してみる
いきなり生活を変える必要はない。
来週の中から、まず一日だけ選んで、何も書かずに残してみるのはどうだろう。
その日に何をするかは、当日の気分で決めればいい。
散歩でも、昼寝でも、ただ好きなものを眺めるだけでも十分だ。
終わった後で、その日が自分にとってどんな時間だったかを振り返ってみると、続けるかどうかが判断しやすくなる。
合わなければ、やめればいいだけのことだ。
空白を守ることは、わがままではなく、自分の時間への投資に近いと僕は考えている。
時間の使い方は、人それぞれでいい。
ただ、全部を埋めなくてもいいと知っておくだけで、少し呼吸が楽になる。
そんなふうに考えてみる日があってもいいと思う。
――一ノ瀬 雅


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